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「ip2000」プロジェクト奮闘記 0005(1/21)移動するコーディネーター集団とは?
人には適応能力があります。環境や人間関係に適応していくことです。新しいOSがでたり、、新しい技術が出たり新しいコミュニケーションの方法が出現しても、すぐにそれなりの方法を学ぶものです。船という空間は、非常に逃場のない空間です。私が今このプロジェクトに使用しようと思っている船には、客寄せのために文化人をのせる計画があります。と、書くとだいたいどの船か見当つく方もいらっしゃるかもしれません。まだそのツアーの企画団体とも正式な話はしていませんし、クライアントをつける上で、その船が本当に最適がどうか悩ましいところがあるので、まだ名前は伏せておきます。ただその文化人に私は注目しています。逃場のない船で、かつ移動に時間のかかる船生活は、乗っている人に独特の共同体意識を芽生えさせます。それは社会的な肩書とは別の、一緒に航海を共にしているという気分です。そして移動中のありあまる時間をなんとか充実したものにするように、通常の人間は人とコミュニケーションを取ることで満たそうとします。すると、自主的なセミナーやイベントが同時多発的に発生するわけです。文化人を囲んでの勉強会は、乗る人の目的意識も手伝ってユニークな会話を生みます。寄港地でどんなものを撮影するかの企画はあらかじめ決めておくにしても、これらの人々とうまくコミュニケートすることでこれは「コーディネーター」と同じ働きをする可能性があります。つまり、船は自然に300人のコーディネーターという知識を乗せているのに近いわけです。歴史について、音楽について、映像について、畑は違ってもそこには300の異なる目があります。いつでも聞ける環境に、船という非日常性から他人であっても非常に相談しやすい位置に他人とあるわけです。そして、そこにどんな人間がさらに意図的に乗れば、その人間の偶然のコミュニケーションがクリエイティブな方向に向くかを考え始めました。(続く)

